牧陽一の日記です。

埼玉大学 人文社会科学研究科 牧陽一の授業内容です。表紙は沢野ひとしさんの中国語スタンプです。

坂井洋史「低徊の愉楽」 

3月4日、8日は会議 その後3:00から埼玉近美で井口壽乃先生最終講義 ハンガリーアヴァンギャルド、モホイ・ナジ(1895-1949) バウハウス 生命中心主義、トーマス・ヘンリー・ハクスリー ネオ・ダーヴィニズム この問題は坂元ひろ子先生の天演論翻訳にも関わる…

失感情 

授業は1月中に修了したが、後期分の採点成績、来年度のシラバス入力、入試業務のほか、2月は11日間、別の仕事があった。結構忙しく、今頃やっと日記を書くことができた。 卒論の発表は13日、私の指導した男4人組は、まずまずの内容の卒論ができた。ねそべり…

2023年度後期まとめ日記

月曜1限中国語1~5回目、理香と王麗 話す中国語1の15~22課。6~最終回、理香と王麗 話す中国語2の本文、全て。特に補語を中心に 月曜3限中国近現代文化研究法 梶谷懐『日本と中国「脱近代」の誘惑―アジア的なるものを再考する』太田出版 各節の分担を決…

艾未未のことば23 自由を求めた後で 23年前期の授業

アートイットに「自由を求めた後で」を掲載した。アイ・ウェイウェイと民主化運動との関係が明らかになっている。字幕と実際のことばや意図との齟齬があり、艾未未の助手とのやり取りをした。また作品の写真を借りたり、映像等のレイアウトに時間がかかった…

中国語版 アイ・ウェイウェイと埼玉大学学生との対話 自伝書評

パルコキノシタ アイ・ウェイウェイ 牧陽一 アイ・ウェイウェイ 牧陽一 艾未未与学生的对话 (翻訳 LX) Q:如何才能度过无悔的一生? 艾未未(以下AWW):首先,我来到这里,能够像这样和大家见面,我很高兴。这世上没有无悔的人生,即使后悔了也没用,因为…

アイ・ウェイウェイな日々

8月ぐらいからDMでアイさんが秋に日本に来るよと言っていたので、じゃあ、埼玉大学で授業やってね、と私もお願いしていた。それが世界文化賞の授賞式だと知ったのが、9月だった。さらに12月に日本語版自伝が出るというのも、10月になってやっと知った。それ…

The Chinese Lives of Uli Sigg 22年度前期の授業のまとめ

水曜は2限中国近現代文化論受講者は30人ぐらい 艾未未について途中「アイ・ウェイウェイは謝らない」を上映しつつ、少年期から星星画会、ニューヨーク時代、帰国後、北京東村、Fuck off 展の死体派、鳥の巣スタジアム、四川大地震調査、殴打事件、逮捕拘留、…

Chan Mei Tung 陳美彤の無事を祈る

一昨日、6月3日夜、香港のパフォーマンス・アーティストChan Mei Tung 陳美彤が逮捕された。銅鑼灣東角道で目の上にジャガイモを掲げ、ピューラーで皮をむき、それを燃やすというパフォーマンスを行っていたところだった。身分証を携帯していなかったことと…

チンポム展とダミアン・ハースト桜観に行く

昨日は東京芸大の院生王さんとチンポム展(森美術館)とダミアンハースト桜(新美術館)を観に行った。 まずチンポム展。広島のピカッの書き順や渋谷のカラス系の映像が面白かった。 メンバーのエリィさんが安倍夫妻が来場した時に解説し、記念撮影したこと…

葱展

コロナで閉鎖されている上海、ネット上で「ねぎ写真展」開催されている。なんとも脱力させる。野菜不足を補うために家庭栽培される葱をテーマにしている。物資の配給は十分ではなく、ネット上ではゼロコロナ政策に対する庶民の不満が爆発している。政府の削…

艾未未からモスクワへ

2022年4月6日、香港のSanmuchanのFBにあるモスクワのアーティストの写真が掲載された。それは後ろ手を縛られた人が路上に打ち捨てられた姿だった。これはウクライナで虐殺された人々の姿を模したものだった。もちろん反戦を訴えている。(4月5日weibo微博 …

スラヴォイ・ジジェクとエミール・クストリッツァに救われる

コロナ蟄居の中で、2021年は訃報が続いた。信州大学の恩師、松岡俊裕先生。30年前私を埼玉大学に採用してくれた先輩、小谷一郎先生。私の義母、叔父、甥。感謝の気持ちは、尽きず、日々思い出している。だがまだその気持ちを伝えられない。 エミール・クスト…

中国の庶民は政権に欺かれていることを分かっている 11月の日記

11月、中国の女子テニス選手の彭帥さんがSNSで、中国共産党の最高指導部だった張高麗・前副首相に性的関係を強要されたと告発した。その後当局の監視の下なのか、明らかにはされていない。一方10月には中国の著名ピアニスト、李雲迪が、買春容疑で北京で拘束…

1987、ある闘いの真実 9月の日記

9月中は買っておいたDVDを3本見た。特に韓国映画、「1987、ある闘いの真実」には強く共感した。事実を隠蔽する政権は、全斗煥政権時代も安倍政権、管の現在の日本も同様だ。闘わなければ民主もない。残念ながら東アジアでは。日本、そして中国も、韓国、台湾…

埼玉新聞20210827 研究者の眼 もう一度世界へ開く 牧陽一

1970年大阪万博の年、私たち小学生は三波春夫の歌う「世界の国からこんにちは」に合わせて、日の丸の小旗を振って、お遊戯の練習をしていた。毎日毎日放課後に残されて、練習は続いた。ある子が必死に振るあまり小旗が破れた。みんなそれに倣って、力いっぱ…

8月の日記です。

8月中は短いエッセイを1つ、査読を2つ、成績登録を行った。 エッセイは教養学部の教員に順番に回ってくるもので、埼玉新聞に公開後にこの日記にも載せようと思います。 査読は1本終わったところですが、とても勉強になりました。(多分若い)筆者の今後の活…

7月後半の授業です。

12日紀要の締め切りだったが、掲載を断念する 14日(水)2限 文化論 2015年の艾未未展 3限 特講 門間貴志「ミッキーマオと赤い孫悟空」2001を読む。中国女 YMO 4限 演習 治癒させるアート 宋冬など 5:00~研究生の面談ZOOM 16日(金)1限 AS発表 2:00~ZOO…

夢ナビ講義「不在」と東アジア現代アート 7月、これまでの授業

昨日は「不在」と東アジア現代アートについ高校生の皆さんの質問を受けました。 いい質問ばかりでした。問題意識の高さがうかがえます。 7月、これまでの授業 2日(金)1限アカデミックスキルズ対面授業 4名の発表、問題意識が明らかです。 次回からはzo…

6月の日記

6月2日(水)2限文化論:発表①修士2年4名 3限:特殊講義:北京東村身体性 4限 演習 方力鈞 シニカルリアリズム 浮遊性 映画「太陽の少年」 4日(金)1限 アカデミックスキルズ論文の概要発表④ 2:00-zoom教授会 5:30 zoom大学院説明会 7日(月)1…

5月の日記

4月25日(日)9:46義母阪本政美が96歳で亡くなった。28日お葬式でした。千葉県流山市で、半世紀以上前から、保育園の増設、給食の改善(脱脂粉乳廃止)の運動をしていました。誠実で活動的な生涯だったと思います。棺桶にはたくさんの花束と日本酒。あちらで2…

アカデミックスキルズ2回目

論文を書くこと cinii で調べる 図書館 先生を利用する 剽窃とは? 論文の段取り 論文要旨発表のための共用論文と担当を決めました。次回もテクストを中心に。再来週から発表を始めます。 今日は卒論4本修論3本 紹介しました。 アジアの報道の自由度 台湾…

月曜、水曜2回目 

月曜1限 中国語 第3課そり舌音の前まで 血ぃー見るで~、手ぇ出して~、目ぇ痛い~、歯ぁ抜けた~ 妈妈骑马,马慢,妈妈骂马 3限 概説 1,歴史 ラストエンペラー 水曜2限 文化論 艾未未の少年時代 www.art-it.asia 3限 特殊講義 中国のプロパガンダ藝術…

金曜アカデミックスキルズ初回

自己紹介 研究方法とと地域研究 今後の予定:次回は論文の教室、1部 キミは研究て何かを知っているか 共通論文の要約担当を決めます。今日はウェブクラス、メッセージで送信しました。 香港はなぜ戦っているのか? なぜ戦争をえがくのか 紹介しました。 香…

昨日の水曜初回 

2限 文化論 民族差別の問題 多様性を認めていく事 次回からアイ・ウェイウェイ 昼休みは院生メンバーと食事 3限 特殊講義 なぜ戦争をえがくのか アーティスト、ミュージシャン、漫画家、写真家 それぞれの方法 次回から中国のプロパガンダ芸術 4限 演習 不在…

月曜初回中国語と概説

1限中国語、第1課、四声、短母音、二重母音、三重母音、軽声 下着毛毛雨 下边有mao吗? 官僚主义非常美丽 空き時間 ぺ・ジオンさんに韓国語を学ぶ。1,2課 3限 概説 文化とは?開いていくもの 世界を駆け巡る生き物 強大な国家民族資本に抵抗し、様々な…

流動性と多様性

網野善彦の逆さ地図を見ると、東海(日本海)が内海で、列島は連なり、日本が孤立した島ではなく、人間を自由に行き来させる連なった場所に見えている。国境や日本民族という概念は、いっそ消滅する。 網野善彦 地図 また小熊英二は民族ということば自体が中…

大川史織『なぜ戦争をえがくのか』みずき書林2021、01を読む

春休暇の間、様々な映画や本を見てきたが、本から本、漫画、音楽、演劇、現代アートへと派生する意味で、読書が一種の学びのプラットホームになる。研究は研究者の方法でも何でもなく、あらゆる表現者の方法であることは自明だが、特にこの本をきっかけとす…

黄鋭のこと 2007年5月21日

黄鋭(ホアン・ロェイ 1952-)のこと 牧 陽一(現代中国の文学・芸術) 1981 年夏、初めての北京。僕はいつでもあの日に帰って、一休みすることができる。いつもそこには青い空が広がっていて、乾いた風が吹いている。北京は僕が思うほどお人好しでもないし、優…

「善き人のためのソナタ」とアイ・ウェイウェイ盗聴事件

闾丘露薇さんの(闾丘露薇 从大V到不受欢迎的公知——谈新闻自由和威权国家的审查及宣传)をふるまいよしこさんの訳解説「著名元記者が語る「中国の言論の自由、ネット、そしてプロパガンダ」」で読んだ。 中国の言論統制のやり方を具体的に説明しており、4月…

2月のまとめ日記

2日韓国映画「嘆きのピエタ」(DVD)を観て衝撃を受ける。「パラサイト」も凄いが、凄まじい作品だと思った。格差、社会問題も反映されている。 4日寺山修司の作品を見直す。 5日2:00~ZOOM会議。7日日曜美術館、田島征三さんの映像を観る。学生の頃「しば…