牧陽一の日記です。

埼玉大学 人文社会科学研究科 牧陽一の授業内容です。表紙は沢野ひとしさんの中国語スタンプです。

葱展

コロナで閉鎖されている上海、ネット上で「ねぎ写真展」開催されている。なんとも脱力させる。野菜不足を補うために家庭栽培される葱をテーマにしている。物資の配給は十分ではなく、ネット上ではゼロコロナ政策に対する庶民の不満が爆発している。政府の削除も間に合わないようである。そしてすべては海外勢力の陰謀だそうだ。(倉田徹さんのFBより)

葱2

我们要活下去

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葱と言えば小沢剛「ベジタブル・ウェポン―さんまのつみれ鍋 東京2001」を想起するが、上海の葱展は武装解除、平和さえ訴えることもできない。ロシアのウクライナ侵略にさえ、何も言えないのだ。こんな時代になるとは20年前には想像しなかった。

思えば、中国現代アート文革後20年で欧米現代アートの100年を集約して見せたのは、いくらでも毛沢東時代に逆戻りする可能性をもった政権の下での不安が、いまのうちに世界に開いていこうとする速度へと転換されていたのかもしれない。

小沢剛 ベジタブルウェポン