牧陽一の日記です。

埼玉大学 人文社会科学研究科 牧陽一の授業内容です。表紙は沢野ひとしさんの中国語スタンプです。

アイ・ウェイウェイな日々

8月ぐらいからDMでアイさんが秋に日本に来るよと言っていたので、じゃあ、埼玉大学で授業やってね、と私もお願いしていた。それが世界文化賞の授賞式だと知ったのが、9月だった。さらに12月に日本語版自伝が出るというのも、10月になってやっと知った。それでアイ・ウェイウェイな日々が続くことになったわけである。

それにしても、準備から、当日、対話の整理と、楽しくも大変な毎日だった。今のタイミングで世界文化賞受賞というのも何となくわかる。以前は顧問に中曽根康弘安倍晋三が名を連ねていたが、いまは死んでいないし、ヒラリー・クリントンが顧問に入ったらしい。自伝の出版もちょうどいい。

10月は21日あさ、23日夕、26日ひると食事を一緒にしたが、大した話はしなかった。ただ「習近平は簡単で安易な道を選ぶ」という言葉が気になった。それは暴力的な独裁が、為政者にとっては最も簡単な方法であるということだが、いま中国中で起きているゼロコロナへの反発が、それを証明することになった。反政府的な訴えも出て来ている。政権そのものへの直接行動となって表れてくると、やはり「ひとり」である独裁は弱い。今後、習近平がどの様な態度をとるのか注目される。誠実な対応をして、民主化への筋道をつけなければならない。やはりアイさんのいう「人間性」が問われるのだ。

対話を実行したクラスは全員レポートが出てうれしかった。200人ぐらいの人が参加してくれた。友人も何人か来てくれた。

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