1限 中国語 9課を復習して、10課のまとめを行いました。
2限 研究基礎 いま私が書いている文の途中経過「中国と日本の現代アートを比較する２」を話して、コメントをもらいました。
3限 休み
4限 概説
第8章 映画 銀幕に映し出される激動の歴史と人々
19C末 外国人興行師 アメリカ映画上演
1908年 スペイン商人A・ラモス 虹口大戯院
「魔都上海」「東洋のパリ」〈アヘン戦争〉〈南京条約〉開港アジアで最も近代化された都市
1905年 京劇を撮影した「定軍山」
《定军山》是依据《三国演义》改编的京剧传统剧目，述蜀老将黄忠，当曹操攻打西蜀重镇葭萌[jiā méng]关时，发挥老当益壮精神，向诸葛亮讨令拒敌，打退敌将张郃，乘胜攻占曹军屯粮的天荡山，后又再接再厉地用计斩了曹军大将夏侯渊，夺取了曹军大本营所在的定军山。
映画製作会社、プロダクション、ハリウッドの新作が上海で
戸張東夫『スクリーンの中の中国・台湾・香港』
藤井省三『中国映画―百年を描く・百年を読む』
建国までの中国映画の歩み
1930年代 黄金期 武侠映画、恋愛映画→ 抗日のメッセージ、社会問題 左翼映画
茅盾原作 程歩高監督 「春蚕」1933
故事讲述了老通宝一家人，盼望着有一个好收成，能够偿还债务，让自己的日子好过些。但可笑的是虽然老通宝得到了所盼望的丰收，因为蚕厂的接连倒闭，他的茧子卖不出去，最终不但没有偿还上债务，反而增添了新的债务。
阮玲玉 孫瑜監督「小玩意（おもちゃ）」1933
太湖のほとりの桃葉村、絵のような風景で、一年中春のよう。手先が器用で賢く美しい葉大嫂（阮玲玉）は様々な玩具を上手に作る。農民たちが褒めるばかりではなく、休みにやってきた大学生袁璞甚も心惹かれていた。だがこの混乱して不穏な時代に、穏やかで安穏な生活は二度と戻らない。三つの大きな山（帝国、封建、官僚資本主義）の圧迫は日増しに重くなる。戦火にあえぐ哀れな声が響き渡る。葉大嫂は夫と息子を亡くした苦しみに耐えながら、もうどうしようもなくなって、娘の珠児を連れて上海に流れてきた。瞬く間に十年が過ぎ、珠児（黎莉莉）はすらっとした美しい娘に成長した。娘は母の技を継いで、精巧で面白い玩具をつくる。やがて留学から帰った袁璞が上海へ帰ってくる。国産品を発展させるために玩具工場を興す。だが戦争の暗雲はいつまでも留まり、底層人民の心の中の払いのけられない悪夢となっていた……。爆竹の音を大砲の音だと思った葉大嫂は狂ったように戦えと叫ぶ。
蔡楚生監督「新女性」1935
民国四大美人は学園の憧れ画家の陸小曼、作家で建築家の林徽因，歌手で映画スターの周璇、無声映画の女王、阮玲玉。
1936阮玲玉自殺 魯迅「“人言畏る可し”を論ず」封建制、頑迷性
袁牧之監督「馬路天使（街角の天使）」趙丹
馬徐維邦監督「夜半歌声（深夜の歌声）」1937「オペラ座の怪人」の翻案、左派の革命運動を含む政治的サブプロットを挿入している。
満洲 満鉄映画製作所 満洲映画協会 日本の侵略政策人民教化
蔡楚生監督「一江春水向東流（春の河、東へ流る）」1947
素芬と抗日活動をしている張忠良は结婚し、一年後に子供もできた。戦争が激しくなり、張忠良は救護隊に参加するため家族のいる上海を離れた。素芬は子どもを連れて、お婆さんと田舎に戻った。だが農村も侵略された。忠良の弟の張忠民と教師の婉華は抗日ゲリラに参加した。父親は日本軍に殺害された。素芬は息子とお婆さんとともに上海へもどり、難民事務所にやってきた。 張忠良は抗日活動の中で疲れ果て、やっとのことで重慶にたどり着いたが、頼る人もなく生活は緊迫した。以前知り合った温社長の叔母王麗珍を訪ねた。社交界の花である王麗珍はパパである龐浩公の会社で張忠良に仕事を紹介した。しだいに張忠良は堕落した生活への誘惑にかてなくなり、ついに王麗珍と結婚した。この時、素芬と母は苦しい生活だった。張忠良は龐浩公の秘書となり、上層社会の人々の中にいた。素芬のことなどとっくに脳裏になかった。抗日戦争勝利後、素芬は夫の消息を案じていた。張忠良は上海に戻り、王麗珍のいとこ何文艶と関係をもった。素芬は家族を養うために何文艶の家で家政婦をした。何文艶がパーティーを催したときに、素芬は夫の張忠良をみつける。彼女が真相を話した時、周囲は驚いた。後で素芬は張忠民が婉華と結婚し、兄夫婦家族の幸せを祈るという手紙を受け取る。この時素芬はやっと事実を姑に話した。張の母は息子忠良を強く叱りつけたが、優柔不断な張忠良は悔い改めようとはしない。素芬は全てがどうしようもなく、河に身を投げる。（家族が離れ離れになり、夫は心変わりする。最後の悲劇へ。）
沈浮監督「万家灯火（家々の灯）」1948
上海でモダンな生活を送る兄夫婦のもとに、田舎から母親と弟一家が転がり込んできて起こる悲喜劇。
費穆監督「小城之春」1948優しいが愛のない生活を送っている夫婦の元に、病気の夫の大学時代の同級生が訪問する。彼が妻の元恋人だとわかる。三者三様に苦悩する様を田園の美しさの中に描く。
建国から文化大革命前後
1949年10月1日 中華人民共和国成立 中国共産党の支配下 イデオロギーの宣伝
教条主義的面白くない
孫瑜監督「武訓伝」1950 物乞いをしながら貯めたお金で貧しい子供たちのための学校をつくる。朱徳は「教育意義は大きい」と称賛→ 毛沢東ブルジョワジーの改良主義である
孫瑜や趙丹、映画関係者数十人が自己批判 1985年9月6日の『人民日報』で再評価
巴金原作 陳西禾監督「家」1956 茅盾原作 水華監督「林家鋪子（林家商店）」1959
1966 プロレタリア文化大革命 趙丹批判 ←江青
有名人を批判することで思想闘争をコントロール 革命模範劇
世界に羽ばたく第五世代
孫羽・王啓民監督「人到中年（人、中年に到る）」1982 女性眼科医、知識人の生き方誠実さ 文革批判
呉貽弓監督「城南旧事（北京の思い出）」1982 1920年代北京少女の生活をセンチメンタルに抒情的に描く
謝晋監督「芙蓉鎮」1987 文革に翻弄される人々、文革批判 文革が終わっても変わらない中国社会
張暖忻監督「青春祭」1985 挿隊（下放）した北京の少女 タイ族の民族衣装、生活習慣
1978年北京電影学院入学 第五世代
陳凱歌『少年凱歌（私の紅衛兵時代―ある映画監督の青春）』動乱の中の少年、青春時代
「黄土地（黄色い大地）」1984 いまなお売買婚が行われる極貧の山村の少女が八路軍に出会って自由な思想に触れる 黄土―伝統中国の壁？
「さらば、わが愛―覇王別姫」1992 カンヌ映画祭グランプリ 近代から文革の激動の時代に生きた三人の大河小説的メロドラマ
「和你在一起（北京ヴァイオリン）」2002 「花の生涯―梅蘭芳」2008
張藝謀「紅いコーリャン」1987 莫言原作 土俗的民話 荒唐無稽 魔術的リアリズム
抗日戦争を背景に赤を基調にした斬新な色彩感覚 ベルリン映画祭グランプリ
「活着（活きる）」1994 「一個都不能少（あの子を探して）」1997 「我的父親母親（初恋のきた道）」1999チャン・ツィイー（章子怡）
田壮壮「猟場札撤（狩場の掟）」1984モンゴル族 「盗馬賊」1985チベット「蓝风筝（青い凧）」1993 東京国際映画祭グランプリ 文化大革命、少年の目、母親 →10年間撮影禁止 少数民族 ドキュメンタリータッチ 先を行っていた
映画の二極化―商業的娯楽大作化と庶民の喜怒哀楽
寧瀛監督「北京好日」1992 北京の下町で素人京劇団を立ち上げる老人 活き活きとして人情味がある
孫周監督「心香（心の香り）」1992 元京劇名優の祖父と少年、南方の庶民生活
西沢治彦『中国映画の文化人類学』文化的・社会的背景、民俗事象
霍建起監督「那山那人那狗（山の郵便配達）」1999 深い山間の集落に手紙を届ける老いた父親と、その仕事を受け継ぐために同行する息子、犬。父子の愛
張藝謀「HERO」2002 「LOVERS」 2004 「満城尽帯黄金甲（王妃の紋章）」2006
陳凱歌「PROMISE 無極」2007
大陸中国、香港、台湾 中華圏、日本、韓国のスターたち
ファンタジー的要素、男女の憎愛、民族色豪華な衣装、王宮、派手なアクションの活劇、戦闘シーン、エンターテインメント大作
←田壮壮「小城之春（春の惑い）」2002 1940年代近代映画の名作を清澄な作品にリメイク
張楊監督「向日葵（胡同のひまわり）」2005 父と子の軋轢と和解
哈斯朝鲁監督「剃头匠（胡同の理髪師）」2006 93歳の現役理髪師、失われゆく胡同
贾樟柯監督「世界」2004 北京のテーマパークのダンサー 孤独と行き場のない愛
「山峡好人（長江哀歌）」2006 三峡ダムの建設、沈みゆく町
「二十四城記（四川のうた）」2008 閉鎖した国営工場
1990年代 超娯楽大作 ←→ 市井の人々の暮らし、心の内面
アニメ「哪吒鬧海（ナーザの大暴れ）」1979 切り絵アニメ「蝴蝶泉」1983
水墨画アニメ「鹿鈴」1982
〈インデペンデント映画〉独立電影 2020宋荘芸術村 立ち退き問題
王兵「鉄西区」2003 「夹边沟（無言歌）」2010 1960年強制労働
香港映画
娯楽、商業主義 1960，70年代 ブルース・リー李小龍 ジャッキー・チェン成龍
激しいアクションと伝統的な英雄武侠物語
〈香港ノアール〉
アンドリュー・ラウ（劉偉強）監督「インファイナル・アフェア」2002 警察と麻薬密売組織の熾烈な戦い
ウォン・カーウァイ（王家衛）監督「重慶森林（恋する惑星）」1995 スタイリッシュな映像美 国際都市香港に生きる若者のドライで切ない恋の物語 フェイ・ウォン（王菲）トニー・レオン（梁朝偉）→侯孝賢監督「悲情城市」1989アン・リー（李安）監督「ラスト、コーション」2007 村上春樹「ノルウエイの森」重慶マンション
アン・ホイ（許鞍華）「女人、四十。」1995 突如痴ほう症の症状が現れた老父を抱えた息子夫婦、ジョセフィーヌ・シャオ（蕭芳芳）ベルリン国際映画祭主演女優賞
周星駆「少林サッカー」2001 カンフー＋サッカー
台湾映画
オランダ支配 日清戦争後 日本支配 日本敗戦後 国民党支配
1947年2月28日 〈二・二八事件〉国民党軍の腐敗堕落は台湾人の憎悪の対象に
侯孝賢監督「悲情城市」1989 台湾近代史の記録 2ヶ月で観客110万人 ヴェネチア国際映画祭グランプリ 自伝的「童年往時」1985 少年の成長「恋恋風塵」1987
エドワード・ヤン（楊徳昌）「牯嶺街少年殺人事件」1991台湾社会の閉塞状況に生きる少年
蔡明亮「青春神話」1992 受験生の少年の孤独な心と暗い絶望感
易智言「藍色夏恋」2002 複雑な初恋に揺れる高校生の少女の切ない心
アン・リー（李安）監督「ウェディング・バンケット」1993「ブロークバック・マウンテン」2005「ラスト、コーション」2007日本軍による事実上の占領下となっていた香港と上海を舞台に、暗殺を目論む女スパイ（工作員）と、暗殺対象となった特務機関員との間に芽生えた愛情のゆくえを描いた物語。予告編
愛し合ってはいけないカップルを描くことで、体制に抑圧される人々の欲望や愛情を鮮烈に示す。
魏徳聖「海角七号 君想う、国境の南」2008 興行収入歴代1位
植民地時代からの日本との関係、多民族社会の特質
「セデック・バレ」2011 原住民セデック族による抗日暴動〈霧社事件〉1930年（昭和5年）10月27日に大日本帝国外地台湾・台中州能高郡霧社（現在の南投県仁愛郷）で起こった、台湾原住民による日本統治時代後期における最大規模の抗日蜂起事件。
民族の誇りプライド
予告編
田村志津江『台湾発見 映画が描く“未知”の島』
三澤真美恵『「帝国」と「祖国」のはざま―植民地期台湾映画人の交渉と越境』
粉雪まみれ『恋愛的中華電影明星誌チャイニーズ・シネマ・スター・オデッセイ』
石子順『中国映画の明星 朱旭、姜文、張藝謀、張國榮（レスリー・チャン）』
林ひふみ『中国・台湾・香港映画の中の日本』
喜びと悲しみ、普遍的な事実
