3限 演習 85美術運動 80年代の中国 映像 温普林 七宗罪
4限 研究法 李さんの発表 日本の「左翼/右翼」とアジア
都合の良い弱者を選別して政治利用する態度を改める必要がある。社会の病根をもっぱら「外部」に求めるのは中国だけではない。日本も同じであると筆者は述べる。日本の戦前の経験を踏まえて、決して社会の「内部」にある問題を「外部」に求めないこと。マイノリティの問題を解決していく方向や人権を尊重していく世論を作るのが重要だ。
7週 紅夢など
1限中国語 第7課を復習してから、第8課を行いました。
2限研究基礎（修士）北京東村 馬六明 朱冥 アーティストの表現を守るということ 自由な表現を護るには理解と可能性の共有が必要、それは香港の自治を守ることにさえ繋がる
3限 お休み
4限概説
第6章 文学4 同時代
「政治とカネ」の論理を超えて
「政治とカネ」から文学を判断するのではなく、文学から「政治とカネ」をみること
文学の〈市場化〉― 汪暉 高行健 劉暁波 村上春樹
1989天安門事件1992南巡講話 文学の〈市場化〉 社会主義体制（政治）下でグローバル経済をコントロールする
知識人の思想的、社会的影響力は薄れ、文学作品の価値は読者にウケるかどうか
汪暉 〈啓蒙と救国〉の〈歴史の終わり〉
高行健 2000ノーベル文学賞 劉暁波 2010ノーベル平和賞
中国政府の方針に疑問符
村上春樹 『ねじまき鳥クロニクル』自己の深層心理を掘り下げることによって
東アジアの血塗られた歴史にまでたどり着く
消費社会の産物である一方で消費社会そのものを相対化する
藤井省三『村上春樹のなかの中国』王海藍『村上春樹と中国』
1990年代以降 社会主義市場経済 『文藝年鑑』「中国文学」
身体の変容 衛慧 陳染 安妮宝貝
グローバル経済 欧米の価値観 身体への意識
衛慧『上海ベイビー』セックスとドラッグ ブランド 欧米のポップカルチャー
〈美女作家〉 〈パフォーマンス〉 過激な言動 他の作家との舌戦
「不道徳」な内容禁書に
陳染『プライベートライフ』〈文革〉から〈天安門事件〉身体の次元で語られる
生理面への認識 同性愛描写 〈クイア批評〉
安妮宝貝〈ネット文学〉都市生活 寮生活大学生 『さよなら、ビビアン』
深夜に一人パソコンのモニタに向き合う都会の人々の孤独な姿
〈フェミニズム文学〉『現代中国女性文学傑作選』『9人の隣人たちの声』
魂の言葉―史鉄生 閻連科 残雪
孤独に自己の内部に沈み込み、認識を研ぎ澄ます、言葉に魂を取り返す
史鉄生『記憶と印象』記憶のなかの匂い、肌触り、様々な感情の襞が、ある種の熱を帯びながら、丹念に書き取られる。
『季刊中国現代小説』『中国現代文学』
閻連科『丁庄の夢―中国エイズ村奇談』売血によってエイズが蔓延した村
社会批判政府批判→生と死の問題をより深く読者の心に届ける
残雪『魂の城―カフカ解読』 鄧暁芒『精神の歴程―中国文学の深層』
物語の再構築―格非 余華 蘇童
先鋒派 アヴァンギャルド
格非『時間を渡る鳥たち』単純な物語構造を破壊し錯綜する時空を表出 無国籍
余華『兄弟』文革期の悲劇、改革開放後の状況 徹底したナンセンスで貶められる
80年代ヒューマニズム文学、90年代粗製濫造の読み物をメタな視点から再構成
蘇童『河・岸』社会の周縁に追いやられた主人公と正当な社会の相克
貧民、女性、子ども、身体障害者 社会の周縁 『離婚指南』
参考‘ 蘇童原作 妻妾成群 紅夢
張煒『九月の寓話』地方の農村の発展と崩壊のエネルギー
2012莫言ノーベル文学賞受賞『赤い高粱』〈魔術的リアリズム〉
体制反体制→ 複雑化多様化
越境するジャンル―郭敬明 韓寒 田原
郭敬明 モデル歌手 『最小説』『悲しみは逆流して河になる』
韓寒 レーサー 『上海ビート』
田原 ロック歌手 『水の彼方―Double Mono』
日本の消費文化、サブカルチャーの影響 八〇後（バーリンホウ）
『東アジアのサブカルチャーと若者のこころ』
『コレクション中国同時代小説』
南派三叔『盗墓筆記』ちょーかっこいい文学雑誌『超好看』
水曜6週目 銭理群先生
2限 演習 ぺジオンさん発表 江戸期の卵と砂糖の流通と消費など卒論の材料となる論文 85美術運動 南方芸術家サロン 陳式森 Sanmu 香港での活動と問題
[https://www.facebook.com/hk.nextmedia/posts/10159113075397448?__cft__[0]=AZW8S7VhUi-CGgvjQ0zNchA-axwp3uEWzaPoI62HNB38R6pxeGFz8taypTQFPzTyV2mStg2OAcZtJjtxk7pSnZrJESZP6IyxKkDSyh1C6VifpR-F9ZHHRpJ9OJA12k6v-nI&__tn__=R]-R:title]
3限 研究法 松本さん発表 2-2毛沢東の遺産―希望は民間にあり
汪晖 新左派の問題の原因を外部に求めること 民族問題と人権問題 薄煕来擁護の矛盾 新自由主義、権威主義
銭理群 57体制 64体制 変わらない独裁 権利擁護運動、インターネット、NGOへの期待
質問：医療費が払えず亡くなった、黒人差別のあるアメリカと、差別なく治療する中国ではどちらがいいのですか？
私：武漢では路上で亡くなっている人の映像が見えました。死者には浮浪者や出稼ぎ労働者が多数いたのではないでしょうか？果たして差別なく治療されたかどうか分かりません。死者数、黒人が白人の2倍だったというアメリカの情報は公開されますが、中国の情報は一切ありません。情報を公開しない政府の言うことは信用できません。
チベット問題とアメリカの人種差別は全く別物です。貧困と差別は同様ですが、黒人には信仰の自由があります。中国にはありません。お金よりも心の方が大切です。
香港とも違います。香港警察は人を殺めても罪には問われませんが、アメリカ警察は殺人の罪人ですし、謝罪しています。それでも警察は解体されると言われています。香港警察は謝罪はもちろんしません。中国政府と同じです。
6週目概説 赤いコーリャンなど
1限 中国語 第7課
2限 研究基礎（修士）左小祖咒 国家に裏切られた経験 試論左小祖咒 SUCRA
集広舎HP
3限 特論（博士）松本さん研究の進み具合と私の計画
4限 概論
第5章文学3中華人民共和国
〈英雄〉の活躍から〈自分探し〉へ
1976プロレタリア文化大革命終結 改革開放へ
文革「失われた10年」
張承志『紅衛兵の時代』蕭乾『地図を持たない旅人』
新中国建国後の文芸政策の転換に翻弄される知識人
巴金『巴金随想録』
文革への後悔と反省
『小さな中国のお針子』
文革によって湖南の農村に移住させられた若者と現地の娘との恋、外国文学への憧憬
→池谷薫監督『延安の娘』その恋で生まれた娘が、農村で成長し、父母に会いに行く
深い悲しみと悔恨 文学は政治のうねりの中にある
人民文学と反右派闘争
新中国の誕生1950年代
梁斌『燃え上がる大地 紅旗譜』曲波『林海雪原』→ジャッキーチェン「プロジェクトX」
抗日戦争（日中戦争） 解放区（共産党統治区）→ 東海（日本海）
歴史小説
楊沫『青春の歌』美しい女学生が革命に身を投じる
趙樹理『三里湾』艾蕪『百煉成鋼』社会主義改革の実践の過程 現代小説
周而復『上海の朝』紡績工場の労働争議 → 今はM50？
リアリズムとロマンチシズム 〈人民文学〉
1955胡風批判 魯迅の後継者 共産党の文芸政策を批判→ 逮捕追放
ポーランド、ハンガリー事件 百花斉放百家争鳴
1957反右派闘争 100万人が右派として糾弾され追放 大躍進運動 飢饉
中野重治『中国の旅』
文化大革命
人民服→老人服 毛沢東語録（小さな赤い本 紅宝書）を持って毛沢東万歳を叫ぶ人々
語録 50以上の言語50億冊以上の出版 急進的な社会主義路線 老舎、趙樹里 死亡
陳凱歌『私の紅衛兵時代』元国民党の父親に暴行を加える 肉親同士が傷つけあう
7年雲南省の農村 原始林を開墾し大自然と対峙する過酷な生活
阿城原作「子供たちの王様」1987
雲南省の農村に赴任した中学教師の奮闘
楊絳『幹校六記』、夫 銭鍾書とともに河南省の集団農場に収容され、慣れない農作業に悪戦苦闘する
楽黛雲『チャイナ・オデッセイ』江西省の農村 長い放浪、冒険の旅、遍歴
浩然『輝ける道』
貧農出身の主人公が農民を率いて合作社を建設する、青年の成長小説
高玉宝『夜中に鳴くニワトリ』
https://www.bilibili.com/video/av15649649/
張揚『二回目の握手』30年ぶりに再会を果たした恋人 抑圧された民衆の願望 純愛
ロラン・バルト『ロラン・バルト中国旅行ノート』〈批林批孔運動〉林彪 周恩来 批判
エリート批判？
ポスト文革時代の新時期文学
有吉佐和子『有吉佐和子の中国レポート』1978周揚 巴金
魯迅 郭沫若 茅盾 巴金 老舎 曹禺
1976 第一次天安門事件 周恩来を追悼し、四人組批判
劉心武『クラス担任』文革の文化の砂漠からの人間性の回復
盧新華『傷痕』 傷痕文学
北島 芒克 顧城 『今天』1978 朦朧詩
改革開放と「自分探し」
茹志鵑「ちぐはぐな物語」
劉賓雁「人妖の間」 王安憶「長恨歌」 反省（反思）文学
王蒙『蝴蝶』別れた妻子に対する愛情、埋めることのできない隔たり 人間の断絶 意識の流れ
張賢亮『男の半分は女』 諶容『人、中年に到や』 遇羅錦『春の童話』
民族の「根」を求めて―ルーツ文学
ガルシア・マルケス『百年の孤独』魔術的リアリズム 寺山修司「さらば、箱舟」
莫言『赤い高粱』張藝謀監督
『豊乳肥臀』『白檀の刑』
韓少功「爸爸爸」呪術、古歌、言い伝え グロテスク
ルーツ文学＝反省文学＋モダニズム
賈平凹「野山―鶏巣村の人々」『廃都』西安、執拗な性描写
1989 64天安門事件 鄭義『中国の地の底で』虐げられた人々の人権
水曜5週目 毛沢東はなぜ死な（ね）ないのか
3限演習 センさん、杉山さんの卒論発表 SNSと公民社会の形成 コロナウィルス問題
日本人と中国旅行 旅行の変容 二人ともよくまとまっていました。いい論文が書けそうです。
4限研究法 中野渡さんの発表よくまとまっていました。 毛沢東はなぜ死な（ね）ないのか+中国のインターネット規制
反日デモ 毛沢東像ー等しく貧しかった時代 愛国「左派」ナショナリズム国益を肯定する。
資本＝国家＝民族を超えたアソシエーション（日常的事業）NPO,NGOへの期待
ソ連東欧体制の崩壊ー中央集権的計画経済モデルの破綻
資本と国家の横暴に対抗する ポストモダン、マイノリティ・アイデンティティ→協同組合、アソシエ―ショニズム
←→新左派 国家主義的ナショナリズム ←帝国主義から中国を救ったという歴史
まずは強くなってから理想を実現する→伝統的社会基盤（つながった公と私、平分の思想）
→私的財産権への不可侵性が脆弱
ブルジョア革命（国家に対抗できる自立した資本）を経ていない段階での日本の中国侵略
普遍的人権の確立前に 国家資本主義へ 自由権＜生存権、社会権
財産権、自由権、人権←→ 「温情ある」指導者による再分配 国家が資本主義の横暴を防ぐ
権利擁護運動 孫志剛事件 劉暁波「零八憲章」 浦志強ら人権弁護士
月曜5週目 北京東村 张洹 ものとしての身体 / 文学２民国時期 なぜ阿Q？
１限 中国語 第６課
２限 修士研究基礎 艾未未と北京東村 ものとしての身体を引き算してみると
４限 概説
第4章 文学２ 中華民国 こんなはずじゃなかった文学史
辛亥革命で清朝が倒れ 東アジア大国で初めての共和国
軍閥割拠
1930年代 国民政府が軌道に乗る
日中全面戦争
1945年 日中戦争に勝利
国共内戦
中国人が中国人であることの自信を徹底的に失っていた時代 民国期
そう思い込んでいた そう思い込まされていた
数千年の伝統の中で、型にはめられ抑圧されてきた人間性
「人間性を表現する文学」1917文学革命
西欧近代の「個人」を基本にした文学モデル 文章語から口語
胡適「文学改良芻議」周作人「人の文学」←「鬼の文学」幽魂、幽霊、亡魂、亡霊・神仙
中国人がダメならそのダメさ加減から目をそらさずに受け止める。理由を考える。
宇野木洋／松浦恆雄『中国二〇世紀文学を学ぶ人のために』
藤井省三『中国語圏文学史』
郁達夫 文学結社「創造社」1945年9月 スマトラ日本の憲兵に殺害される
沈淪1921 日本に留学した私が「支那人」であることのコンプレックスに悩み、祖国中国が富強になることを夢見る。マスターベーションにふける私の弱い身体＝外憂内患に悩む中国
「ささやかな供えもの」「過去」「春風沈酔の夜」 名もない人々を描く
金子光晴「どくろ杯」魯迅 郁達夫 揚子江に浮かぶ白い私の死体、港の苦力
老舎 満州族 父は義和団事件で死亡 教員をしながら1923「小鈴児」
文化大革命で自殺？他殺？
「私の一生」「駱駝祥子 らくだのシアンツ」「三日月」「断魂槍」
けなげな人々がいかに不幸になっていくか 逆サクセスストーリー
沈従文 父方祖母が苗族 母方が土家族 湖南省四川省 边城茶峒即湖南省湘西州花垣县边城镇，原名茶峒「辺城 辺境の町」渡し守の老人と孫娘の翠翠 船問屋の兄弟
「会明」「ランプ」「夫」「闇夜」 神の衣の裾に触れた作家
廃名「桃畑」
蕭紅1911-1942 黒竜江省 蕭軍 魯迅 1942香港で亡くなる
「蓮花池」祖父と孫の小豆 盗掘で得た品を日本軍に売りに行く 小豆むしけらのように殺される
「手」染物屋の娘 王亜明 どす黒い紫色の手 差別され退学させられる
張天翼「包さん父子」
「生死の場」「呼蘭河の物語」 日本による〈満州国〉の建国と中国東北地方の人々の故郷の喪失
1940年代 日本軍統治区 国民党統治区 共産党統治区
張愛玲 路翎 趙樹理
胡風―路翎「王婆さんと子豚」棺桶代のためにブタを飼う 老婆は死ぬためにブタを飼い、ブタは殺されるために成長する
「資産家の子どもたち」「飢えたる郭素娥」
凌叔華「刺繍の枕」 許地山「春桃」 柔石「奴隷となった母親」 丁玲「莎菲女子の日記」
楊剛「体刑」 馮沅君「旅行」 蒋光慈「鴨緑江上」 穆時英「上海のフォックストロット」
呉組緗「菉竹山房」
長編：茅盾「子夜」 銭鍾書「結婚狂詩曲」 巴金「家」
魯迅「狂人日記」1918「孔乙己」「阿Q正伝」「薬」「故郷」「あひるの喜劇」「祝福」「酒楼にて」「愛と死」「孤独者」
丸尾常喜『魯迅―「人」「鬼」の葛藤』
辮髪 Don Quijote ドン・キホーテ 阿Q 小D 壁
