牧陽一の日記です。

埼玉大学 人文社会科学研究科 牧陽一の授業内容です。表紙は沢野ひとしさんの中国語スタンプです。

埼玉大学学生会館前での航空自衛隊宣伝問題

2月17日午後1時近く、人文社会科学研究科の修士論文発表の指導のために埼玉大学へ来たところ、
学生会館前で4人の男がしきりに宣伝活動をしている。
ビニール風船でできた飛行機を竿の先に吊るしている。二人は大きな看板を持っている。(写真参照)
JALANAの宣伝か、と思って後ろから近づいたら航空自衛隊の宣伝だった。
当日 航空自衛隊埼玉大学出身の山口英章という人が講演するのだと言う。
派手な宣伝である。宣伝の許可は「就職支援課」から取っていると言う。

これまで自衛隊は災害救助などで重要な役割を果たしてきたことは認めるが、
安保法制強制採決成立後は戦地へ赴くことになる。
戦争をできる「軍隊」になったわけである。もちろん違憲である。
だがこれまでとは存在の意味が変わったことは間違いない。戦争ができるのである。

問題はこの講演が自衛隊の勧誘も兼ねているということだ。
「自分の学生を戦場に送って死なせるつもりなのか?」
という学生の生死に関わる大きな問題になる。
当然 学生も保護者、家族もそんなことを望むはずもない。
却って埼玉大学は学生を自衛隊に入れて殺す大学として敬遠されるのは間違いない。

また今回の講演は2月の半ば、おおよその学部授業も終わり春季休暇に入っていたから
学生も少なく大事には至らなかったが、
もしこれが4月、5月と季節もよく学生が多ければ、勧誘されて自衛隊に入る学生がいてもおかしくはない。
こうした自衛隊の講演や勧誘を止めるべきである。

自衛隊を講演に呼ぶようになった経緯、責任の所在、(就職支援課に訊いたが責任の所在がわからないという)
今後中止するのか変わらずやっていくのか
もし継続するのなら、どのような形に変えるのか
回答を求めたい。