牧陽一の日記です。

埼玉大学 人文社会科学研究科 牧陽一の授業内容です。表紙は沢野ひとしさんの中国語スタンプです。

会議で大学へ 夜は駒場東大で浦志強さんの講演

今朝の埼玉大学 雪玉がシュール










中国のカリスマ弁護士・浦志強を迎えての講演会―中国人権派弁護士の背負う「歴史的使命」とは―
 2013年は、弁護士・浦志強の活動をいったん総括する年だったと言えるかもしれません。浦志強が弁護士生命をかけて取り組んで来た労働教養制度の廃止が、現実となったからです。労働教養制度は中国で56年間続いた矯正目的で労働を強要する制度ですが、その制度の廃止に尽力した浦志強とその活動について、中国内外の多くの新聞・雑誌が特集し、クオリティマガジン『中国新聞週刊』や米・Foreign Policyが「今年の人物」や「世界を率いる100人の思想家」に浦志強を選びました。
 本講演会では、浦志強に自ら関わって来た活動を振り返った上で、中国の人権派弁護士が背負う「歴史的使命」について語ってもらいます。討論者には、中国の第一線で活躍する学者、官僚、財界人、ジャーナリストら、19人のインタビューをまとめた新著『問答有用』(岩波書店)が話題を呼んでいる、朝日新聞編集委員の吉岡桂子氏をお迎えします。
 日中関係は悪化の一途をたどっていますが、自らの国のあり方を真摯にみつめ、開かれた国際関係を展望する人々の間に障壁はありません。多くの方々に浦志強のような活力ある中国民間人の声を聞いていただきたく、講演会を企画いたしました。皆様のご参加を心よりお待ちしています。

日時:2014年2月14日 18時開場、18時半開始、21時まで
場所:東京大学駒場キャンパスKOMCEEレクチャーホール
主催:早稲田大学現代中国研究所
共催:特定非営利活動法人ヒューマンライツナウ

講演者:浦志強(プー・チーチャン) 弁護士。言論の自由に関連するものを中心に、中国における多くの社会的影響の大きい案件に関わってきた。最近では、薄煕来元重慶市書記の指揮下で労働教養処分を受けた十数人の訴訟代理人となり、処分撤回を求めて提訴した他、「陳情の母」と呼ばれる唐慧さんの損害賠償訴訟を担当し、二審で逆転勝訴した。唐慧さんは11歳の娘を暴行し、売春を強要した被告の厳罰を求めて陳情を繰り返す中で、労働教養処分となった。脱税を理由に拘束され、後に巨額の追徴金の支払いを命じられた芸術家・艾未未行政不服審査代理人も務めた。

討論者:吉岡桂子(よしおか・けいこ) 1964 年生まれ。朝日新聞編集委員岡山大学法学部卒。山陽放送をへて、1989年朝日新聞社入社。東京、大阪で経済を取材したのち、2013年春まで通算7年あまり中国特派員(北京・上海)。2007年から1年間、米戦略国際問題研究所CSIS)客員研究員。著書に「問答有用 中国改革派19人に聞く」(岩波書店、2013年)、「愛国経済 中国の全球化(グローバリゼーション)」(朝日新聞出版、2008年)。

司会:阿古智子(あこ・ともこ) 東京大学総合文化研究科准教授。専門は現代中国研究。農村の社会関係資本、出稼ぎ労働者、土地・戸籍制度、市民社会、公共知識人の動向などを研究している。著書に『貧者を喰らう国−中国格差社会からの警告』(新潮社、2009年)など。