牧陽一の日記です。

埼玉大学 人文社会科学研究科 牧陽一の授業内容です。表紙は沢野ひとしさんの中国語スタンプです。

月曜日5回目 艾未未アイウェイウェイと公民 毒ミルク事件2008とAiWeiwei[Baby Formula]2013

1限中国語第一課37pまですすみました。宿題は1課の部分のCDを聞いて復習すること。38pの問題三と四です。今日は早く進みましたが、かなり力がついています。
2限アジア現代文化論:毒ミルク事件2008とAiWeiwei[Baby Formula]2013 意見の交換
4限概説 艾未未アイウェイウェイと公民 小テスト こちらファイルです。休んでしまった人は次回に提出して下さい。中国近現代文化概説5メモ.pdf 直全般的に良くできていたと思います。小テスト1 中国近現代文化概説.pdf 直
艾未未: 私は脱ぐことは一つの態度だと思うのです。実のところ私の最大のよいところは、公開することと隠さないことです。…明らかに政府にはできないでしょう。
麻生晴一郎「艾未未と公民」『艾未未読本』:九十年代以降の現代アートの特徴は、以下の点で二一世紀以降の市民社会の特徴ときわめてよく似ている。(1)政府から離れた活動(現代アート:官製アートから離れた活動/市民社会:政府とは別個に社会に働きかける活動)(2)政府と関係しない収入(現代アート:主な市場は海外の美術界、国内外の投資家・富裕層/市民社会:人権活動は海外の基金、ニューメディアは市民の購読料が主な財源)(3)制度面で保障されてない(現代アート:九十年代は国内で公然と活動できず、規制・弾圧もあった/市民社会:有力なNGOがNGO登録できないなど、保障されていない中、政府の放置する問題に取り組む中で発達)(4)いざ政府と衝突すると規制・弾圧を受ける(現代アート:警察沙汰・展覧会への干渉がある。最近は一部のアート村の立ち退き要求が深刻/市民社会:NGO、弁護士、ニューメディアに対する規制が近年強化されている)(5)権利の主張(現代アート:官製アートでは実現できない創作やライフスタイルを行なえる自由を求めて発達/市民社会:権利主張の活発化が台頭の背景)(6)個々は活発でも連帯感に欠ける(現代アート:海外向けの市場が混乱しているなどバラバラでシステム化されていないし、同業者の連帯感も強くない/市民社会:横のつながりに欠けるために一つ一つの出来事は大きくても大きな勢力にならない)中国現代アートの八、九十年代における歩みが、近年台頭してきた市民社会の先駆的存在だと位置づけられるのではないかと考えている。
艾未未は今述べたような市民社会の縦・横の連帯の強化を実現しうる存在であり、中国で今後市民社会化がどのような進展を示すにせよ注目されるに違いない。ただし、そのことはほかならず彼が拘束される理由でもある。
今回の使用映像 艾未未在港展出 婴儿奶粉− 小兔子哐哐 皮三− 2008毒奶粉事件 2010我爸是李刚事件 强制撤去[拆掉]