不愉快なことばかりだったので僕なりに考えてみました。
日中文化交流協会など友好団体の招へいする学者はほとんど保守派あるいは共産党の宣伝担当学者ばかりであることについての考察です。かつて中国では各大学の「中文系」が党の宣伝を或いは宣伝する者の養成を担っていたことは明らかです。東大の東洋文化研究所の尾崎文昭さんの論考にあります。文学を教える機関の教員定員が古典と現代半々であるという割合がそもそもおかしい。現代分野の多すぎる定員は党の宣伝を兼ねたからです。しかしその後、この現代分野の人々が党に反旗を翻すことになった。だから各大学に新たに「美術学院」「芸術学院」を設けてそこへ体制派の学者を送り込みました。ビジュアルの方が宣伝効果があるのもその理由でしょう。こうした体制派の学者を中国側が選んでくる。友好団体は中国の「いいなり」ですからこういう人が日本にやってきます。向こうの仕事は党宣伝と観光です。「なめられている」わけです。こういう友好団体こそ「仕分け」されるべきでしょう。中国は文化予算を日本以上に使って党宣伝を展開している。もともとお金のある中国の宣伝に、お金のない日本の文化予算が使われるというのは、「お人よし」というしかありません。
中国現代文学に関する参考図書
「規範」からの離脱―中国同時代作家たちの探索 (アジア理解講座)
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